土壁の下地。それを組むことを掻くという。戦前までは手伝いの仕事であったが、今は下地専門職の仕事である。なお京町家は柱が細く壁の塗り厚も薄いため、エツリは丸竹ではなく割竹を使う。エツリは直径2寸5分前後の真竹や淡竹を6ッ割りないし8ッ割りにしたもので、木舞を縄で巻く親竹を言う。京町家で使われる木舞竹は素麺といわれるほど細く、間隔は指が二本入る程度。作業性と構造の合理性、経済性を図った究極の壁下地である。