かまどのこと。普通は敬称をつけ、おくど、おくどさんと呼ばれる。炊き口は大きさを変えた奇数が好まれる。ただし5つの炊き口は避けられるとも言われる。火災を恐れ、近くに竈の神の荒神さんが祀られ、愛宕さんの火除け札が貼られる。近代以降の町家では煙出しに代わり、瓦やアスベストで煙突が設けられる例も多いが、そのぶん火の粉の管理はおざなりになった。お茶屋や借家ではポータブルの簡易な竈も見られる。