さんがわら【桟瓦】

さんがわら【桟瓦】

 江戸時代初期に開発された平と丸の区別のない瓦。京都では天明の大火以降、町家にも普及した。温帯モンスーンの気候に耐えつづけ世界一の水仕舞といわれる。形状は一説には出島からオランダから伝わったとも言われる。トントン(土居葺き)や杉皮で下地も防水を計る。京都では、縦の線を通すために右から左へと差し葺きにする。もともとは土で葺く。近代以降には爪が付き、阪神淡路の震災以降はルーフィングとあわせて引っ掛け桟とビス留で葺くことが多い。