しぐち【仕口】

 軸組で直交する部材同士をつなぎ合わせる加工のこと。対して材をリニアにつなぐ加工は継ぎ手という。いずれも部材同士を雄雌に刻み組み合わせる。
 町家に用いられる構造材の仕口は、2階の梁と通し柱をつなぐ小根襟輪付きの「打ち抜きほぞ」、胴差(大梁)にささら(小梁)を落とす「蟻」、柱を胴差に据える「短ほぞ」、柱と母屋をつなぐ「長ホゾ」、丸太の地棟とのぼりをつなぐ「台輪」である。栓が打たれるのは2階の床梁と側つなぎに限られ、柱脚と小屋組の仕口は上下に自由に動く。